社会福祉推進連携法人とは

2019年10月 第4回検討会

社会福祉法人の事業展開等に関する検討会(第4回目)が昨年の10月に行われました。

社会福祉法人同士の連携、将来的には医療法人と社会福祉法人の連携が求められる時代がやってきます。

その中で今議論されているのが「社会福祉推進連携法人(仮)」です。

社会福祉法人も倒産する時代がやってくるかもしれないといった

今まで通りが通用しない世の中が今後訪れると予測されます。

それこそ多くが公務員をベースとした給与体制でありますが、将来的には人事評価制度を入れる時代が間違いなくくると個人的に感じています。「明日のチーム」ではすでにクラウド上で人事評価ができるシステムがあります。民間企業で現状維持は後退なのです。

福祉サービスの組織と経営の新カリキュラムでも「自主財源の確保」が盛り込まれました。収益事業やクラウドファンディング、SIB(ソーシャルインパクトボンド)などです。国家試験の問題にもさっそく出ていました。

このように今まで通りが通用しない世の中になり対策が急務です。

特に様々な複合的で困難な地域課題やそれぞれの課題が山積する中

協働や連携というものは間違いなくキーワードになります。

そのような中で検討されているものが「社会福祉推進連携法人(仮)」です。

リンク先

厚生労働省:社会福祉法人を中核とする非営利連携法人のイメージ.pdf

ニーズ

資料によると

〇良質な福祉サービスの提供と社会福祉法人の経営基盤の強化に向けた連携を促進するため、「社会福祉協議会や法人間の緩やかな連携」、「合併、事業譲渡」しかない社会福祉法人間の連携方策に中間的な新たな選択肢が必要ではないか。

○社会福祉法人の課題の解決のため、社会福祉法人の自主性を確保しつつ、連携を強化できる法的ルールの整った選択肢を整備すべきではないか。

といったニーズがあるとのことです。

また細かくみると

人材確保・育成

○人口減少時代のため、どこの法人も連携のメリットとして人材確保ができることは大きな魅力になると思う。連携法人制度ができれば人材活用の面から積極的に活用したい。生産性向上

生産性向上

○自法人で実証実験している生産性向上の取組を横展開すべく、全国団体と連携している。

○一方でいきなり全国というのは難しいと考えているので、地域における生産性向上にむけた普及の取組方法の一つとして連携法人制度の活用も考えられる。

経営支援

○地域の福祉サービス維持・向上のための法人間連携の在り方の選択肢の一つとして連携推進法人があってもよい。

○参加法人の経営支援などの目的で連携法人内での資金提供、債務保証ができるとよい。

○法人の信用によって金利負担が軽減される例もある。

○資金は施設のリフォームや建替、ICTへの新規投資の費用等に使用する。地域貢献活動や増収、職員定着、生産性向上等につながるような改善活動をせずに運転資金だけを貸与しても経営安定につながらない。

○貸付資金や債務保証をした資金が適切に執行されているか、確認できるよう、資金提供元の法人による一定の関与や信頼関係を築ける仕組みが必要。

とのことです。

社会福祉法人は社会福祉法第三款「合併」と定められているように吸収合併をすることができます。しかしその場合はどちらかの法人が消滅します。

逆に今ある連携は主に自主的な連携や業務連携で、そこには中間がないとのことです。

そこで重要視されているのは

「社会福祉法人の自主性を確保しつつ、連携を強化できる法定ルールに整った選択肢の整備」

これについて国の方で検討を進めているようです。

期待される役割

以下資料をまとめていきます

活用例1:地域共生社会関係

課 題

福祉ニーズの多様化の中で、地域共生社会の推進に対応できる法人が地域にない。

個々の法人での対応が限定的になっている。

小規模法人において「地域における公益的な取組」を単独で実施する余力がない。

対応策

「小規模法人のネットワーク化による協働推進事業」を活用した、社協を中心とした法人間連携

合併等まで至らないが、地域共生社会に資するより強い連携が可能な制度

異なる種別の施設の統合を希望する法人が円滑に取り組めるための合併、事業譲渡等のガイドラインの改定

活用例2:災害関係

課 題

災害時における施設の継続や、被災後の受け入れ先に課題がある。

災害時に、地域の福祉に関する避難場所として期待が寄せられる存在であるが、災害支援拠点として準備、体制準備が十分でない。

被災地では、社会福祉法人も大きなダメージを受け、職員自身も被災するなかで、個々の法人の対応だけでは、十分な体制を構築することは困難。

対応策

「小規模法人のネットワーク化による協働推進事業」を活用した、社協を中心とした体制構築

社協の圏域を超えて災害時の体制整備に資する連携が可能な制度の創設

活用例3:人材確保関係

課 題

国内人材

・個々の法人で人材を募集しても、集まらない。募集に伴う経費が掛かる。離職率が高い。

・人材育成に悩んでいる。

外国人材

・どのように受入れて良いかわからない。

・技能実習生を受け入れるための監理団体の手数料が高い。

・受け入れた外国人材の生活をどのように支援して良いか分からない。

対応策

・地域医療介護総合確保基金等を活用した介護従事者の確保

・福祉人材センターによるマッチング支援・外国人介護人材受入促進のための各種事業の実施

・社協を中心とした法人間連携による人材確保支援

・国内人材確保・育成、外国人材確保において、地域に限定されず、より強い連携が可能な制度の創設・希望する法人が合併

・事業譲渡に円滑に取り組めるためのガイドラインの改定等

活用例4:社会福祉事業の経営に関する支援

課 題

法人単独の社会福祉事業の機能強化には限界がある。

ロボット、センサー、ICTの活用が十分進まない現状にある。

対応策

法人間連携による社会福祉事業の経営力の向上

社会福祉事業の経営力向上のための共同購入などより強い連携が可能な制度の創設

活用例5:社会福祉法人への貸付等

課 題

人口減少により、福祉ニーズの総量が減少し、法人(施設)の経営が成り立たない。

地域の他の社会福祉法人に対する支援を行いたいが、直接的な資金面の支援ができない。

対応策

合併、事業譲渡より緩やかな形での社会福祉法人の経営基盤強化が可能な制度の創設

事業譲渡や合併を希望する法人が円滑に取り組めるための合併、事業譲渡等のガイドラインの改定

以上が活用例として考案されております。

まとめ

このように社会福祉法人も経営が困難になる時代が予測されます。

社会福祉法人は中心部から離れた場所で展開される時代がありました。

そのため人材不足は深刻な課題となっております。

また人材育成のノウハウも業界では必須の課題です。

将来的には法人研修ではなく、都道府県ごとの研修だけでなく、地域ごとでまとまって研修会を開くことが大切になってくると個人的に思っております。当然若い職員もそこに参加します。そこで地域の困難ケースを検討するノウハウも培われます。地域の研修を担うキーパーソンも現れます。そうなればいいというのが個人的な見解です。制度になければ任意でつくりたいとも思っております。(少人数でも)

このように連携や協働が必須の世の中において、社会福祉連携推進法人の役割はまるで専門職ソーシャルワーカーのような存在になると思われます。

今後とも注目していきたい情報です。

また個人的には情報収集には大きく2つ

①新聞・情報誌による情報収集

②自ら欲しい情報を積極的に得る情報収集(聞いたり、調べたりする)

国の政策などはきちんと公表されるので、②積極的な情報収集をしていると時代の先をみることができると思われます。

それこそソーシャルワークでは「アウトリーチ」が重要です。ニーズをキャッチするです。

相談支援員養成研修会「アウトリーチ」.pdf

今後とも最新の情報にもアンテナを張っていきたいと思います。

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