提供者:Kemal Christian Catovic #Cato

今回はケースワーク、グループワークを経て、コミュニティワークについてです。

それでは確認していきましょう。

コミュニティワークの発展について

起源

コミュニティワークの起源もケースワークやグループワーク同様に「慈善組織協会」「セツルメント活動」が起源と言えます。

慈善組織協会では連絡体制の確保や情報ネットワークの構築という点

セツルメント活動では地域に関心を持ったという点

これらの点について同様にコミュニティワークでも起源とされます。

しかしケースワーク、グループワーク、コミュニティワークはそれぞれ個々のものとして発展していきました。

このように同じ活動を起源としていても別々に発展していったことは歴史を振り返る上で一つの特色と言えるでしょう。

以下歴史についてポイントだけ簡単にまとめていきたいと思います。

19世紀末から1910年代

慈善組織協会・セツルメント活動

・慈善組織協会、セツルメント活動(前記事を参照)

・1910年代になると施設間の連絡調整、地域ニーズの調査、広報活動等が課題となる。

コミュニティチェスト(共同募金)

・慈善活動のための資金確保対策としてコミュニティチェスト(共同募金)が設立。

・日本では1921年長崎県で日本で初めての共同募金が実施された。

参照:共同募金の歴史-赤い羽根えひめ-愛知県共同募金会

1930年代から1950年代

レイン報告

・時代背景:世界恐慌後の混乱、ニューディール政策による社会計画化

レイン報告書(1939年):ニーズ・資源調整説

「援助を必要としている人々のニーズに対応するため必要な社会資源を動員・調整することと定義」

→ ニーズを発見するための社会調査、社会資源の活用、住民参加の促進、組織化など

インターグループワーク説(ニューステッター)

・ニューステッターが「The Social InterGroup Work」を著し、インターグループワーク論を主張。

インターグループワーク論

「地域社会はさまざまな集団(団体)から構成されており、それらの間の調整がうまくいっていることによって地域社会は安定したものとなる」

コミュニティ・オーガニゼーション(ロス)

ロスによる「コミュニティ・オーガニゼーション」が出版される。日本にも多大な影響を与える。

・コミュニティオーガニゼーション

「共同社会がみずから、その必要性と目標を発見し、それらに順位をつけて分類する。そしてそれを達成する確信と意志を開発し、必要な資源を内部外部に求めて、実際行動を起こす。このようにして、共同社会が団結協力して、実行する態度を育てる過程が、共同社会組織化事業である」

→ 住民参加による地域問題への取り組みを通じて地域としての組織化を進めることを重視。

1960年代以降

闘争的・変革的なアプローチの出現

・アリンスキーらが代表

・時代背景:公民権運動、女性解放運動、ケネディ大統領登場、先住民運動、環境保護運動、カウンターカルチャー(対抗文化)、冷戦、ベトナム戦争など

闘争による変革、ソーシャルアクションが重視される

社会計画的アプローチの台頭

計画の専門化が必要な情報を収集、分析し専門的な計画を作成

→ これまでの住民参加と異なり、結果重視という点が特徴

コミュニティオーガニゼーションの3つのモデル(ロスマン)

・コミュニティオーガニゼージョンの3つのモデル(1968年ロスマン)

「小地域開発モデル」、「社会計画モデル」、「ソーシャルアクションモデル」を提唱

まとめ

地域福祉の取り組みにはコミュニティワーク(コミュニティオガーニゼーション)が取り入れられていることを忘れてはいけません。

以前コミュニティワークの基本という記事を書いたこともあり、今回は流れだけ簡潔に感じることができるよう簡略化してまとめました。

時代や技術の発展の伴うコミュニティの在り方の変化、都市部への集中化、交通手段の発展、ネットワークの発展など世界はこれまでにない異常なスピードで変化してきました。

ただ目まぐるしい発展の裏には、見えない部分で取り残されたものも多くあることでしょう。

グローバル定義でもこれまで西洋中心であったものを振り返り「地域・民族固有の知」というものが大切にされております。

北海道でもアイヌ文化ということで白老に「ウポポイ」が今年新たに始まります。

ウポポイ(民族共生象徴空間)とはhttps://ainu-upopoy.jp/about/

アイヌ民族は「自然との共生」ということで、まさに今の時代に大切な何かを教えてくれるかもしれません。

また「共生社会」について、2019年12月に地域共生社会推進委員会の最終とりまとめが出されております。

「地域共生社会に向けた包括的支援と多様な参加・協働の推進に関する検討会-最終とりまとめ」

「地域共生社会」というテーマは我々のミッションです。

私たちはビジネスのように利益を追求することを第一にはしません。

それゆえ「ミッションの達成」がピラミッドの最上部となります。

ユヴァル・ノア・ハラリも人間の想像力について言っていました。(下記に動画リンク)

・1000人が集まるような講演会はチンパンジーだと当然成立しないが人間はそれが成立する

・チンパンジーに紙幣をみせてこれはバナナ10本分の価値があると言っても当然通じない

それらは人間には他の生物とは大きく異なる想像力というものがあるから成せるとのことです。

人間はこれまでも、そしてこれからも想像力(創造力)というものを働かせて困難を越えていくことを信じます。

ここまで読んでいただきありがとうございました。

参考文献:新社会福祉方法原論 硯川眞旬 ミネルヴァ書房 第12章ソーシャルワークの生成と発展

もしよろしければ合わせて是非ご覧ください。

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