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本日は社会保障制度審議会勧告についてみていきたいと思います。

我が国の社会保障制度はこの1950年勧告から始まります。

これはあまりにも窮乏であった戦後の日本に対して、再興日本を掲げた強い意志を持って出された勧告となります。

序説の最後にはこのような文があります。

序文(最後の段落)

~途中省略

こういう当面の事態のもとに、わが社会保障制度審議会は1年半にわたる勤勉な努力をつづけて、日本におけるこの問題を研究し、ついに日本において直ちに実施し得べき案を立てた。

われわれは、これを以て、日本の当面する最大の問題について現在の日本において得られる最善の案であると信ずる。

諸君!諸君は私のこの言を以て笑うべき妄語とするなかれ。

なぜならば、わが審議会40幾人はこの道のエキスパートであって、その人々の意見はほぼすべてここに盛られているからだ。

またさらに、多くの国民の声がこのうちにとり入られているからだ。

こういえば、諸君は直ちに、それにしてもお前のことばは大言にすぎるというであろう。

そうだ。それは私も知っている。

実のところ、私は、一応かくいうことによって、読者諸君の好奇心をそそりたいのである。

そして諸君の批判を挑発したいのである。

そこで諸君!私をしてもう一段階進んでわれわれの真意を語らしめよ。

われわれ審議会は、ここに一応の審議を終え、一応の成案を得たとはいえ、これによって問題が解決したなどとは決して思っていないのであり、われわれの前途はなお多難であると思っているのである。

そこで、われわれは本案についてひろく天下の批判を仰ぎ、またなるべく全国民の同意を得、その力によって、日本における社会保障制度が、一歩でも前進することをのぞみたいのである。

昭和25年10月16日

社会保障制度審議会会長 大 内 兵 衛

それでは社会保障制度審議会勧告(1950年)について確認していきましょう。

例のごとく、箇条書きにて要点のみ簡単に抜粋していきたいと思います。

社会保障制度審議会勧告(1950年)

総則

社会保障制度の中心は社会保険制度でなければならない。

→ 国家が国民の生活を保障する方法は多岐にあるが、国民の自主的責任の観念を害することはあってはならない

・保険制度のみをもってしては救済し得ない困窮者には国家が直接扶助し、最低限度の生活を保障しなければならない

→ 扶助制度は補完的な制度としての機能を持つ

社会保障制度は、社会保険、国家扶助、公衆衛生及び社会福祉の各行政が、相互の関連を保ちつつ総合一元的に運営されてこそはじめてその究極の目的を達することができる

社会保険

国民の労働力を維持するとともに、全国民の健康を保持することに力点を置く

→ 今日の経済事情の下ではすべての国民に対しすべての事故に備える十分な制度をつくることは不可能であることから

現行の各制度はすべて本案による社会保険のそれぞれの部門に吸収する

※各制度(健康保険法、国民健康保険法、国家公務員救済組合法、船員保険法、厚生年金保険法、失業保険法及び労働者災害補償保険法)

第1章 医療、出産及び葬祭に関する保険

被用者に対する保険と、一般国民に対する保険とに区別して取り扱うことは現在の日本ではやむを得ない。

→ 被用者とその他の国民につき保険経営を分ける、被用者の家族は被用者保険にて取り扱う

〇被用者の保険

・現行の健康保険をすべての被用者に適応するべく拡張

→ 当時は5人以上の従業員を使用している事業所でなければ適応されないことや、事業の種類によっては適用が除かれていた

・被保険者及びその扶養する家族の疾病(予防を含む)、負傷、分娩及び死亡を保険事故とする

※ただし、業務上の事由による疾病、負傷及び死亡は特別に扱う

・保険の経営について最終的責任は国、経営の民主化をはかるため経営主体は都道府県

給付について

①予防給付(原則として公の費用において行われるべきである、しかしそれを完全にすることは困難なことから、一定の範囲において原則現物給付の予防給付を行う)

②療養給付(原則として現物給付、期間は3年間)

③傷病手当金(報酬の6割とし、最高額と最低額を設ける、支給期間は3日間たの待機の以後6か月間※結核性疾病については3年間)

④分娩費(3000円程度の定額、助産については現物給付とすることができるものとし分娩費を減額する)

⑤出産手当金(報酬の6割、最高額と最低額を設ける、支給期間は分娩の日前42日、以後42日)

⑥哺育手当金(一月300円の定額、6か月間支給)

⑦葬祭料(5000円程度の定額)

費用の負担

→ 国は事務費全額と給付に要する費用の10分の2負担(結核性疾病は10分の5)

→ 国の負担を除いた費用は被用者と使用者が折半

船員

→ 特殊性により政府を経営主体

※当時のお金の価値は、現在の約8分の1の価値、例1950年の300円→今の約2500円にあたる

参考:日本円貨幣価値計算機 https://yaruzou.net/hprice/hprice-calc.html?amount=300&cy1=1950&cy2=2017

〇一般国民の保険

被用者及びその扶養者を除いた国民を被保険者とする

・保険事故(被用者と同様)

・経営主体(市町村及びその連合体 ※設立が困難な場合は国及び都道府県が強力に助成して実現を図る)

・給付(被用者と同様、金額についてはやや下がる)

・費用の負担(国について被用者と金額は10分の2になるが同様、市町村及び都道府県も費用を負担する※被用者保険のような事業主(使用者)はないので

〇医療の範囲、医療機関及び医療報酬

予防給付の範囲(公の負担において行う予防措置との関連を考え、濫用を防ぐためにも極めて限られた範囲にとどめる)

療養給付の範囲(診察、薬剤、治療材料、処置、手術その他の治療、入院、監護、移送)

医療機関(公的医療機関、私的医療機関※都道府県知事が指定、全て本制度に参加することが望ましい、薬局、また保健所も予防給付及び療養給付の担当するものとする)

医療報酬(主務大臣が範囲と基準を定める、医療内容については各科別学会、医療範囲及び基準については社会保障医療審議会の意見を求めなければならない)

医療報酬の算定(社会保障医療審議会の建議、または答申をもって行う、支払方式については医療の本質を尊重しその内容を向上せしめるようなものでなければならない)

第2章 老齢、遺族及び廃疾に関する保険

老齢者遺族及び廃疾者に対する年金保険制度もできれば、すべての国民を対象とすることが望ましい

※しかしながら経済が窮乏し保険料の負担能力が少ない現在、日本の経済が十分回復するときまで待たねばならぬ

〇被用者の保険

・被保険者(医療保険の対象と一致)

・保険事故(老齢、死亡及び廃疾、ただし業務上の事由によるものは業務災害に基づく給付が優先

・経営主体(政府)

・給付

①老齢者に対する年金

→ 当時は15年以上被用者期間(男:60歳、女:55歳に達した場合に終身間養老年金を支給)、また多くみられる55年定年制が60年定年制に改められることが望ましい

②遺族に対する年金

→ 寡婦年金、かん夫年金、遺児年金、その他

③廃疾者に対する年金または手当(都道府県に廃疾認定の機関を設けて行う)

→ 障害年金1級、2級(または障害手当金)、配偶者及び子について加算、16年以上被保険者であったものは養老年金に準じて年数加算

・費用の負担

→ 国が給付要する費用の10分の2と事務費の全額

→ 国の負担を除いた費用は被用者と使用者が折半

〇一般国民の保険

・無醵出(ムキョゴシュツ)年金制度を設けることが望ましい(年金保険を実施することが困難なので)

・適用範囲(一定範囲の老齢者、遺族及び廃疾者、ただし前節の年金をうけるものは除外)

・実施主体(政府)

・給付

①老齢者に対する年金

②遺族に対する年金

③廃疾者に対する年金

第3章 失業に関する保険

失業問題の解決は雇用政策の推進以外には真に有効なる方法はあり得ない

・失業保険はいわば、これを側面から補足して、短期的失業者に対して生活保障を与えるにとどまる

・被保険者(第1節の被用者と同じ)

・保険事故(被保険者の失業とする)

・経営主体(政府)

・給付

①-1 → 6か月以上被保険者であったものが失業した場合

①-2 → 離職後1年の期間内において報酬の6割(傷病手当金と均衡を保つため日額最高500円、最低50円)

①-3 → 失業手当金を180日の範囲内で支給する(公共職業安定機関に対する求職の申込を条件)

②日雇い労働者(別の基準をつくる必要がある)

③失業の認定及び失業手当金の支給は公共職業安定機関において行うものとする

④失業手当は疾病または負傷のため労働能力を一時的に喪失している場合には与えられないので、離職後1年の期間内において発生した疾病については、その期間内に限り本人及び被扶養者の療養の給付をなし得るよう措置する必要がある

・費用の負担(国が費用の3分の1と事務費の全額を負担、国の負担を除く給付に必要な費用は被用者と使用者が折半)

第4章 業務災害に関する保険

被用者の業務上の疾病や負傷についても、国家の責任において純粋の社会保険として運営されることが望ましい

国家責任を重視し、事務費を全額国が負担するという新しい途を選んだ

・被保険者

→ 労働基準法1947年において使用者の賠償金を認めているので、ここでは業務外の事故に対する保険制度に対応

→ 使用者の業務災害に対する補償責任を保険し、すべての労働者の業務災害に対する補償の権利を確保

・保険事故(被保険者の業務上の事由による負傷、疾病、廃疾、死亡)

・経営主体(政府)

・給付

①療養給付

②休業手当金

③障害年金(または障害手当金)

④遺族年金

⑤葬祭料

⑥船員(特別の取り扱いが必要)

⑦業務外の給付基準額が業務上の給付基準額を超える時は差額分を支給

⑧報酬の算定基準は業務外の場合と同様

⑨本制度において給付が行われた場合、その限度において使用者は労働基準法または船員法に基づく補償義務を免れる

・費用の負担(国が事務費を全額を負担、給付に要する費用はすべて使用者の負担※報酬に比例したものとし事業の災害率に応じて定める

労働行政との関連(労働行政との関連を重視して適当な措置をとることが望ましい)

国家扶助

国家扶助は、生活困窮に陥ったすべての者に対して、国がその責任において最低限度の生活を保障し、もって自立向上の途をひらくことを目的とする

・他のあらゆる手段によって、その生活維持に努力を払ってもなお最低生活を維持することができない場合に初めて適用されるもの

〇第1節 扶助の適用範囲及び原則

適用範囲(他の制度や民法上の扶養義務をもってしても最低生活を営むことができない国民)

申請扶助の原則(本人、扶養義務者、その他同居の親族の申請に基づいて開始)

扶助の基準及び程度

①扶助の基準は、生活困窮者の年齢、性、世帯構成、所在地域その他の事情を考えて、それぞれの扶助の種類に応じて十分に最低限度の保障をなすに足るようでなければならない

②補助の基準額の決定について、主務大臣、社会保障制度運営審議会の意見を聞かなければならない

③扶助は所得能力、他の制度による保障あるいは扶養で満たすことのできない不足分を補う程度において行う

・必要即応の扶助(扶助を受ける機会について均等だが、個々の扶助の内容および実施について個人的または世帯の実情に即して有効適切に行われなければならない)

資産調査

①扶助の要否、種類及び程度を決定するにあたって調査を行う

②扶助は原則として世帯を単位(これによりがたいときは個人を単位)

③資産の内うち所得の源泉とならないものについては日常生活に必要なものかどうかを判断して資産の枠外におくことができる

〇第2節 扶助の種類と方法

扶助の種類(必要に応じて単独あるいは併用して支給)

→ 生活扶助、教育扶助、住宅扶助、医療扶助(現物)、出産扶助、葬祭扶助

扶助の方法(居宅扶助を原則、困難な場合または希望するときは収容扶助と現物給付)

〇第3節 扶助の機関及び費用の負担

・扶助の機関(居住地または現住地の市町村長)

・費用の負担(国が10分の8、都道府県10分の1、市町村10分の1)

・本制度の諸給付に要する費用についてはこれと同じ割合で、国、都道府県及び市町村がそれぞれ負担する

公衆衛生及び医療

公衆衛生とは、あまねく国民に対して体位の向上や疾病の予防を計るために行う保健衛生活動のこと(環境衛生や衛生取締行政などは含まない)

医療(診療や薬剤の支給、施設など)は社会保障の立場からなされるものである

全国民に公平にあまねく適用せんとするものである

結核、寄生虫、性病などについて対策を強化し、年次計画をもって予防や整備拡充

国は施設の推進と拡充のために大幅な補助をなすとともに責任をもたねばならぬ(ただし運営については地方公共団体が中心となることが望ましい)

〇第1節 公衆衛生

保健所(本制度における公衆衛生は保健所が原則担当)

保健所の業務(現行の保健所業務の公衆衛生に関連あるものすべて、社会保険の予防給付も扱える)

保健所の設置(都道府県に所要数のモデル保健所、おおむね人口10万につき1か所の割合で漸次増設)

支所(保健所業務の徹底をはかるため支所をおくことができる)

保健婦(保健婦事業を拡充、地区活動を中心に地区内国民の保健衛生を充実)

施設の整備(公的病院、保健所、公的試験所、権威ある指摘試験所施設)

〇第2節 医療

医療機関の協力(公的医療機関、本制度に参加した私的医療機関)

医療の向上と公共化(社会保障制度における医療は、医学及び薬学の向上進歩に即応し、その公共性を高める)

医療機関の整備

①人口2000の診療兼において公私の医療機関がない場合、少なくとも1診療所を設置することを目標

②必要な地区には歯科診療所及び薬局を整備、産科の病床の足りない地域には助産所をつくる

③病床の分布を人口1万あたり、大都市に40床、その他の市部に30床、群に15床を目標とし、中央病院、地方病院、地区病院を分けて整備する

④特殊病院として、結核療養所、精神病院など患者数を考慮して整備拡充する、伝染病床は原則として公的病院に附置する

以上のような施設の増設に伴って、短期中に大量の看護婦の養成が必要であることから応急の対策が講じられなければならない

〇第3節 結核

・本制度においては結核をとくに重視し、国及び地方公共団体が総合的にして系統的な対策を確立

健康診断(被用者については年1回以上、被用者以外のものは6歳から30歳までの年齢層の者について年1回定期診断を行うものとする)

→ とくに患者家族、淫侵地区移住者、帰郷者などに対し、定期の他に必要な健康診断を行う

予防接種(特定の年齢層の者に対し、年1回定期に行う)

→ この事業のためにはとくに医療技術者、施設、資材の整備をはかり無駄のないようにしなければならない

療養施設(結核療養施設については、特殊医療施設としての結核療養所及び病院の結核病床は年次計画をもって19万床を確保)

診定機関(民主的かつ科学的に運営せられる結核診療所を設ける)

患者及び家族の保護(一般国民の医療保険において傷病手当金制度を考えることが望ましい)

技術の向上及び研究の助成

費用の負担(国と都道府県が折半、もしくは国2分の1、都道府県4分の1、市町村4分の1)

社会福祉

社会福祉とは、国家扶助の適用を受けている者、身体障害者、児童、その他援護育成を要する者が、自立してその能力を発揮できるよう、必要な生活指導、更生補導、その他の援護育成を行うこと

・国、都道府県及び市町村はこの目的を達成するために、必要な施設を設け、その分布の合理化と整備拡充を図る必要がある

・また、社会福祉に関する業務に従事するに必要な専門的知識及び技能を有する職員の養成確保に努めなければならない

・民間社会事業に対しても、その自主性を重んじ、特性を活かすとともに、特別法人制度の確立等によりその組織的発展を図り、公共性を高めることによって国及び地方公共団体が行う事業と一体となって活動しうるよう適当な措置をとる必要がある

〇第1節 社会福祉機関

民生安定所(人口おおむね10万の区域ごと)

→ 被扶助者、身体障害者、児童、その他援護育成を要する者の面接相談、訪問指導、その他個別処遇(ケースワーク)及びこれに必要な調査、統計並びに生活資金、生業資金の貸付、生活相談などの業務、社会福祉事業の査察指導、連絡及び調整

→ 現在市町村が担当している社会福祉業務は、専門職員の育成充実をまって、将来これを民生安定所まで引き上げることが望ましい

専門職員の養成及び充実(社会福祉主事の養成課程、現任者訓練及び査察指導制度)

〇第2節 福祉の措置

被扶助者の指導援護(個々人の環境、性格、能力等に応ずる個別処遇については国家扶助と明確に区別し、社会福祉の一環として扱う、被扶助者は特別な福祉の措置を講ずる必要がある)

①老衰のため独立して日常生活を営むことが困難な被扶助者を養老施設に収容して援護する(自宅による援護が困難である場合にのみ)

②身体上または精神上著しい欠陥があるため独立して日常生活を営むことが困難な被扶助者を援助(救護施設、更生施設、授産施設)

③生業に必要な資金、器具を貸与して自立を援助

④自由を損なわない程度において目的の達成のための指導又は指示

⑤社会福祉主事をして被扶助者の生活状態を調査

・身体障害者の福祉

①民生安定所に専門的更生相談機関を設け、社会福祉主事により、職業補導、更生援護施設への入所斡旋、その他必要な指導相談)

定期診査し、必要な医療の供与又は保健指導

福祉施設(身体障害者更生指導施設、中途失明者更生施設、身体障害者授産施設の拡充)

④安定杖及び必要な補装具を保障、鉄道運賃の減免等優遇的措置

・児童の福祉

児童相談所(児童の教育に関する指導、福祉施設の入所斡旋)

健康診査、保健指導

③健康診査によって必要と認めた乳幼児への栄養物資の保障

施設の整備

⑤正常の児童については施設入所よりも里親家庭において養育することが望ましい

母子福祉対策の強化、授産事業の拡充、職業取得に必要な資金の貸与

生活指導相談及び生活、生業資金の貸与

①民生安定所に生活指導相談部門を設ける(生活指導相談に応じ、施設利用及び内職の斡旋等の指導)

②生活困窮者又はそのおそれのある者に対し、生活資金及び生業資金の貸付

・住宅援護

公営住宅を建設して低家賃で利用(一定の入居基準)

・老齢者ホーム

老齢者ホームを設ける(利用料は老齢年金受給者が利用し得る程度のもの)

・社会福祉施設の基準

①設備及び運営について最低の基準を設ける

②専門知識・技能を持った職員の配置

③査察指導制度

〇第3節 費用の負担

・社会福祉行政に関する事務費は国が負担する原則(都道府県が行うものは折半、市町村が行うものは国2分の1、都道府県と市町村が4分の1)

・社会福祉施設の設置に要する費用について、都道府県が設置するものは国と折半、市町村が設置するときは国2分の1、都道府県と市町村が4分の1

運営機構及び財政

第1章 運営機構

〇第1節 中央行政機関

中央行政機関(社会保障制度の一元的運営をするために全責任と権限を集中統合して社会保障省(仮)を設ける必要がある

地方行政機関(都道府県知事のもと設ける)

保険部(社会保険を扱う)

→ 下部組織として社会保険事務所

民生部(国家扶助及び社会福祉を扱う)

→ 下部組織として民生安定所

衛生部(公衆衛生及び医療を扱う)

→ 下部組織として保健所

〇第2節 権利の保護の機関

・社会保険の給付または国家扶助に関する処分などに不服である者の権利を保護

①第一次審査機関 → 各都道府県に各専門の審査官

②第二次審査機関 → 各都道府県に地方社会保障審査会

③第三次審査機関 → 中央に中央社会保障審査会

※審査官は独任制、審査会は関係官吏、受益者代表、公益代表、専門家などにより構成

〇第3節 附属機関

・社会保障制度運営審議会

・社会保障医療審議会

・積立金運用審議会

第2章 財政

・国民の保険料に対する負担能力がすでに限度に達している前提のもと組み立て

・事務費(原則国が負担)

・給付費(社会保険の一部国と地方公共団体が負担、国家扶助については国と地方公共団体が負担)

・施設費(国と都道府県が折半、市町村の場合国2分の1、都道府県と市町村が4分の1)

・社会保険税(すべて目的税、国又は地方公共団体が経営する保険では国の徴収機関により源泉徴収、市町村が経営する保険については市町村が徴収)

・特別会計

・医療金庫(中央に本部、各都道府県に支部)

まとめ

いかがだったでしょうか。ざっと目を通すだけでも今にも通ずるものが多くあることを実感することができると思います。

この勧告から現代の社会保障制度が築き上げられたのです。そこには先人の強い意志を感じ取ることができます。

社会保障制度は、このように社会保険、国家扶助、公衆衛生及び医療、社会福祉(後に老人保健が加わる)という形で進んできました。

1950年勧告当時はまだ戦後なので「救貧」がキーワードとなります。

その後日本は「もはや戦後ではない」という言葉のもと高度経済期に突入し、「救貧」から「防貧」へと移り変わります。

次に有名な1962年勧告では①生活保護(貧困階層)②社会福祉(低所得者)③社会保険(一般所得階層)と区分されます。

そして1995年勧告では21世紀では生存権のみならず、幸福追求権が基盤となることに触れ、介護保険をはじめ新たな時代の幕開けとなったのです。

これらの流れは重要なので押さえておく必要があると感じます。

以上社会保障制度審議会勧告(1950年)についてでした。先人の強い意志を感じ取る機会になれば幸いです。

ここまで読んでいただきありがとうございました。次回もまたよろしくお願いします。

参考資料:社会保障制度の勧告 昭和25年10月16日 社会保障制度審議会より

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