提供者:Shvets Anna

皆さんはゲオルク・ジンメルをご存知でしょうか?

実はジンメルは社会福祉士の国家試験にも過去に選択肢の中に出てきます。

いったいこのジンメルという人はどんな人か気になっていました。

調べてみてわかったことは

「ジンメルという人はどんな人か一言では言い表せない」

ということです。

それでは少しばかりですが確認していきましょう。

ジンメルについて

ジンメルってどんな人?

ジンメルはユダヤの人でした。

そしてドイツの地で哲学の道を歩み進めたのです。

ジンメルは「生まれたのが早すぎた、もしくは遅すぎた」という解釈をされます。

つまりジンメルは偉大な哲学者でありましたが、時代がそれを拒んだとも言えるようです。

1831年にヘーゲルがこの世を去ってから、ハイデガーが1929年に「存在と時間」を発表するまで、ドイツ哲学は「科学の時代」でした。

哲学を思想として、独特の視点から展開していったジンメルは、歴史あるドイツ哲学界との対立があり、妥協を余儀なくされたとのことです。

ジンメルの視点

科学の時代と別の道を行くジンメルは、哲学を芸術と重ね合わせました。

”哲学は創造的な営みであり、壮大な思想の世界がある”としたようです。

ジンメルの特徴としては、幅広い視点で○○の哲学とした著書等を出していることもあります。

例えば、貨幣の哲学、性の哲学、流行の哲学、支配の哲学、椅子の哲学、労働の哲学、俳優の哲学など様々なものを哲学として捉えたようです。

またその他にもジンメルはたくさんのエッセーを書きました。

ジンメルの巧みな文体は、文学者といえるかのような(本人は文学者ではないと否定している)、表現豊かなエッセーが特徴だったとのことです。

「”芸術作品が、気質を通して見られた世界の一部であるとすれば、哲学は気質を通して見られた世界の全体である”」というジンメルなりの定義は後に有名な言葉として残ったようです。

ジンメルの影響を受けた人たち

Wikipediaをみると、ジンメルは後継者に恵まれなかったと記載されております。

しかしジンメルは若い種を育て、それらは後にドイツ哲学の巨匠と言われるまでになった人がたくさんいるようです。さらにハイデガーもジンメルを経由したと言われております。

それはもしかしたら、ジンメルは未来に超えて欲しい存在としての役割を果たしたのかもしれません。

ジンメルのエッセー等は独特な終わり方をするそうで、完結しないといった表現もされます。

「ジンメルの魔術」にかかった人たちは、ジンメルを越えて、次の時代を担っていったのかもしれません。

こうしてジンメルは19世紀から20世紀の思想の架け橋となったのです。

社会学を執筆

ジンメルは「社会学の祖」とも言われており、1907年に「社会学」を執筆しました。

社会学は「新しい学問」であったとのことで、

当時はまだ、”実証的な社会学研究すらまだ確立されていなかった”ようです。

「大衆の中の一人として」ジンメルは社会学を構想しました。

構想にあたって、具体的に構想する対象は何であるか吟味しました。

○○の哲学でもあった幅広い独自の視点から、「上下関係的秩序形成」、「社会空間の形成様式」など、形式的側面を挙げて社会学を考察されたとのことです。

そうしてジンメルは「形式的社会学」という形で後世に残っておりますが、ジンメル自身が形式的社会学を提唱したということではなさそうで、ジンメルは社会学を新しい学問として構想化された人と言えるようです。

またジンメルは「社会学的なまなざしへの教育」の重要性を捉えました。

学生が社会学的なまなざしが、社会的形式と実質的な内容を区別することができ、なおかつ社会学的な事実をみつけだすのに必要と述べております。

やはりジンメルは後に構想した社会学においても思想家だったときっと言えるのかもしれません。

人間は超越的な存在である

ジンメルは晩年「生の直感」を執筆しております。

これはガンに冒され、生と死の境界線にある状態で人間の本質について考えたそうです。

そして「”人間は境界によって限界づけられた存在であるが、同時に現実の境界をたえず超え出ていく超越的な存在である”」と述べました。

自分がこの世から去った後も、現代世界に存在する人に対して、結びつきを示したようです。

そしてそれはあふれんばかりの感情が込められていたようです。

人間は生まれたときから死に向かって進む旅人である中で、

個人の生と死の境界線を越えて、なお存在することの大切さを教えてくれるようにも捉えられます。

悲しいことは「死ぬことよりも、大切な誰かの記憶からその人が消えてしまうこと」

ある方の言葉なのですが、あまりに印象的な言葉だったので書かせていただきました。

ジンメルは60歳でこの世を去りました。

それでもジンメルの存在は今や当時以上にその後多くの人の記憶に残っていったのかもしれません。

まとめ

いかがだったでしょうか。

このようにジンメルは思想の人でした。

さらに言えば、専門家ですらジンメルとは○○であるとまとめることは難しいということがわかりました。

ただ最初にもあった社会福祉士の国家試験ででた理由を考えてみますと、

もしかしたら「思想」という点がキーワードなのかもしれません。

別にそこまで深くないかもしれません。単に「社会学(形式的社会学)」という点から入れただけかもしれません。

それでもあえて深く読み取ってみたとき

「科学」という時代に「思想」の道をつらぬき、19世紀から20世紀の架け橋となった人物と読み取ったら何か福祉とも関連性があるように感じます。

偶然にも最近改めて読んだ岡村重夫先生の講演がアップされているのでリンクを貼ります。

現代の社会福祉の特徴:岡村重夫=水仙福祉会講演

このように福祉も思想が大切だと個人的に感じております。

それは先人の歴史を辿った中で見えてきたものでもあります。

以上ジンメルについての記事でした。

是非興味のある方はジンメルの書籍を手に取ってみてはいかがでしょうか。

参考文献:ジンメル 生の形式 北川東子 講談社

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