「論語は英知の宝庫」です。

本日は第2回目になります。

今を生きるヒントを論語という題材から一緒に探してみませんか?

それでは学而第一の続きからです。

学而第一

①子曰く、弟子(ていし)入りては則ち孝、出でては則ち弟、謹みて信あり、汎く(ひろく)衆を愛して仁に親しみ、行ないて余力有らば、則ち以て文を学べ

〇ポイント

・若者は家では親孝行して、外では目上の人に従順であること

・言行一致を心がけ、分け隔てなく人と付き合うこと

・人徳のある人、誠実な人に親しむようにすること

・他人との豊かな人間関係が生きていく上での基本、基本の上に学問あり

〇論語から学ぶ

「人が成長するためにはやっぱり人である」と個人的に感じております。若いうちはまだまだ修行中の身であることを自覚し、人生の先輩から学ぶ謙虚な姿勢が大切です。

また利用者さんも「利用者である前に一人の人間で、人生の先輩」です。私たちにたくさんのことを教えてくれます。大切にしましょう。

私は福祉で働き始めて1か月ぐらいのとき、とある利用者さんから「俺は職員だから~というやつが大っ嫌いなんだ」と怒られました。その方は施設のゴミをまとめ運搬する仕事をしており、当時まだよくわからない自分はリスクを恐れて、入所施設の他の利用者さんがゴミを持ってったりしたら危ないと思って、その方が外玄関から回ってくるまでゴミを見張っておりました。

その時に「職員なので~」といった一言に「尊厳」がなかったのですね。怒られて当然です。そのときに「利用者である前に一人の人間である」ことを学びました。その後、私自身も人の見方や接し方を改めるようになったある時、その方が自分のところにふっと寄ってきたのです。あの時の感覚は今でもはっきり覚えております。

また「福祉は人なり」とはよくいったもので、福祉の世界には必ず「福祉の人」がいます。そういう人が身近にいれば関係性を大切にし、遠方にいれば会いに行って(オンライン含め)学び、つながるのです。「人が成長するためにはやっぱり人」なのです。

②子夏曰く、賢を賢として色に易え、父母に事えて(つかえて)は能く其の力を竭し(つくし)、君に事えて能(よ)くその身を致し、朋友と交わるに言いて信あらば、未だ学ばずと曰うと雖(いえど)も、吾は必ずこれを学びたりと謂わん。

〇ポイント

・賢者を賢者と認めること

・賢者にならって自分を変えようとすること

・すぐれた人を見習って、自分のあり方を変えることは知識をつめこむよりも大事

 

  

〇論語から学ぶ

「自分はだれを尊敬しているのか?」を考えましょう。

「その人にあって自分にないものは何か?」を考えたとき、その答えの理想は「ないものはない」であることです。もし「自分にあってその人にはないもの」があったとして、それが利己的なものや悪しき習慣であったのならば、いますぐ改めよというバフェット氏の教えがあります。

 

「悪しき習慣は気づくまで弱すぎて気づかない」とのことです。

ゴッホやビネも偉大なる画家でさえ、最初は模写からはじまります。

「学ぶ」≒「真似る」でもあります。

賢者を賢者だと認め、その人を見習い真似るところからはじめることも大切な学びです。

③子曰く、君子、重からざれば則ち威あらず。学びとも則ち固ならざれ。忠信を主とし、己に如かざる者を友とすること無かれ。過ちてば則ち改むるを憚る(はばかる)こと勿かれ。

〇ポイント

・学問をすれば頭が柔軟になること

(高学歴で威嚇することや、学問をして頭でっかちになることはいけない)

・忠と信の心を大切にすること

・友人とは人間として互いに尊重しあえる人のこと

・自分側に過ちがあればすぐに改めること

〇論語から学ぶ

「己の如かざる者を友とする無かれ」「なるべく得るところがある友人とつきあう」とのことです。しかし、必ずしもウマが合わないのであれば無理してつきあう必要もないとも言っております。

ただし自分側に「こころの狭さ」や「偏見」、「つまらない仲間意識」といったものがあるのであれば、素直に自分の非を認め改める必要があります。見損なうことよりも、それに気づいて改めることができないことの方がよっぽど非があるとのことです。

「人が第一」のところでは、人間関係での悩みはつきものであると感じます。

「心と身体はつながっている」、そして「身体は資本」です。さらに「自分を大切にからはじまって、そして相手を大切にできる」なのです。

しかしこれがよくある「利用者と合わない」だった場合、その原因は自分側にあるかどうかは振り返る必要があると感じます。人間関係というものは「一朝一夕ではない」のです。

「相手を改めることはできなくても、自分を改めることはできる」

「自分が変わることで、周囲が変わっていく」ことも中にはあると感じます。

④曾子曰く、終わりを慎み、遠きを追えば、民の徳厚きに帰せん。

〇ポイント

・亡くなった親や先祖、また先人を大切にすれば人々の心は道徳的になる

〇論語から学ぶ

自分が死ぬことよりも、自分が死んだあと「大切な誰かに忘れられること」の方が悲しい。

そして「人はすべて人の子」です。

「過去の人との縦のつながりをもって、現在の人と横のつながりをととのえる」とのことです。

人はそれぞれその人のヒューマンドラマがあります。

「そのヒューマンドラマの中には誰がいるか?」大切にしましょう。

⑤子禽(しきん)、子貢(しこう)に問うて曰く、夫子の是の邦(くに)に至るや、必ず其の政を聞けり。是を求むるか、抑も(そもそも)之を与えたるか。子貢曰く、夫子は温良恭倹譲(おんりょうきょうけんじょう)以って之を得たり。夫子の之を求むるや、其れ諸(こ)れ人の求むるに異なるか。

〇ポイント

・孔子は温・良・恭・倹・譲の5つの徳をもっており、自ずと相談される雰囲気をもっていること(あたたかく、おだやかで、うやうやしく、つつましく、ひかえめ)

〇論語から学ぶ

「温良恭倹譲」とみると意外とシンプルなことに気づかされます。

「温厚な人」と、「冷酷な人」どっちの方が相談しやすいかは一目瞭然です。ましてや心に傷を負った人なら尚更だと感じます。

人の気持ちに敏感な人たちは、見えない雰囲気を読み取る力に長けております。

寒いときには温かいシチューなのです。

以 上

論語と福祉 ~ 学而第一その②でした。

参考文献:物語として読む 全訳論語 山田史生 トランスビュー 学而第一

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